直流送電ケーブル用絶縁材料の性能評価のための計測評価技術



tcu03
(2021/4/26現在)
東京都市大学 理工学部機械システム工学科 計測電機制御研究室
教授 田中 康寛
■ 提供価値
化石燃料を使った発電システムから持続可能なエネルギーを使った発電システムへの転換(それに付随する送電ケーブルの絶縁材料評価)
■ 概 要
独自に研究室で設計・製作した計測技術を使って、直流送電ケーブル用絶縁材料の性能評価を行っています。図は、開発した計測装置により、直流高電界下で絶縁材料内部に蓄積する電荷分布を計測した結果で、いずれも厚さがわずか0.1mmほどの薄いフィルム中の、厚み方向の電荷分布を測定した結果です。新規材料(右)では、通常の材料(左)で見られる有害な電荷の侵入が全く見られず、高電界下でも優秀な材料であることを示しました。この成果が直流高電圧ケーブルの開発に大きく貢献し、開発された直流送電ケーブルは、北海道本州連繋線(2012年)や、英国とベルギーを結ぶ連繋線(2019年)で敷設され、現在も実際に使用されています。現在では、高温で測定可能な装置を開発し、パワー半導体素子用絶縁材料の評価などにも応用されています。高電圧直流送電用ケーブルを開発する企業と共同研究することにより、ケーブルメーカが開発したケーブル用絶縁材料を評価。
説明資料URL
https://www.tcu.ac.jp/research_directory/2020/data/HTML5/pc.html#/page/228
♯直流高電圧ケーブル用絶縁材料
♯電荷分布計測
♯技術革新