木材の割裂強度算定に関する研究

tcu10
(2021/4/26現在)

東京都市大学

提供価値

木造建築の厳密な構造計算が可能になるため、更なる耐震性能の向上及び高機能建築物の登場が期待できる。また、それに付随して建材としての木材利用機会の創出や林業の需要増加も広がる。

概 要

昨今、環境配慮の観点から、世界中でエコマテリアルが注目されている。特に建設業界ではエコマテリアルである木材がかつてないほど脚光を浴びており、新国立競技場に代表されるように、デザインコンペ等で相次いで木造設計案が採択となっている。
一方で、このような中・大規模木造建築物を設計する際、従来の住宅規模と比べ自重・地震力が極めて大きくなるため、設計に留意する必要があるが、木材は部材レベルでさえ、耐力の予測が難しいという現状がある。それは、木材が自然素材ゆえの個体差があることや異方性材料であることから、研究が進んでおらず、木材の破壊メカニズムの多くが未だに不明であるためである。そのため、木材自体の破壊メカニズムを明らかにし、耐力推定法を提案することは社会的にも急務である。研究のメインテーマとしている“割裂破壊”もその一つであり、急激な耐力低下を起こす脆性破壊現象である。割裂破壊のメカニズムを実験的に検証し、より汎用性が高い実務設計式を提案することで、社会で幅広く使用されると考えている。

♯大規模木造建築物
♯構造計算
♯耐震性能
♯割裂強度
♯インフラ